交通事故

弁護士にはいつ相談すればいいのか、得られるメリットを具体的に解説

弁護士にはいつ相談すればいいのか、得られるメリットを具体的に解説

交通事故の被害者になると、想像よりも対処しなければならない事柄が多いことに戸惑うかと思います。また、加害者側との示談交渉が難航するなどの困難が生じることも少なくありません。

ですから、交通事故で怪我をした場合には、弁護士などの専門的な第三者の必要性を感じるタイミングが何回かあるでしょう。

例えば、治療打ち切りを言われたとき、示談金の額に納得できないとき、示談でもめて裁判になりそうなとき、などが考えられます。

しかし、弁護士に相談したいと思っても、どのタイミングで相談したらよいのか判断に迷い、決断できない場合も多いものです。

ここでは、交通事故に関して弁護士に相談するときに、ベストな相談タイミングはいつなのかを説明します。

1.どんな相談タイミングがある?

交通事故によって受ける被害は、それぞれのケースによって違うものです。

交通事故の被害がかすり傷程度で済む場合もあれば、命にかかわる重傷を負ってしまう場合もあります。また、事故直後はほとんど怪我がないと思っていても、後からむち打ち症状が出て、後遺症まで残ってしまう場合もあります。

ここでは、多くの相談タイミングが考えられる次のようなケースでみていくので、ご自身に当てはまる相談タイミングの部分を参考にされると良いでしょう。

〈ケース1〉

Aさんは、車を運転しているときに、Bさんの運転する車に後ろから衝突されました。Aさんは首に違和感や痛みを感じたので後日病院にいったところ、むち打ち(頸椎捻挫)と診断されました。

その後、Aさんは病院でむち打ちの治療を行っていたのですが、治療を始めて3か月経った頃、治療費を病院に支払ってくれていたBさんの加入する保険会社から、「そろそろ一般的なむち打ちの治療期間が終わるので治療を打ち切ってください」と言われました。

しかし、むち打ち症状が残っているので、Aさんは治療を継続しました。やがて、症状が大幅に改善する見込みがないと医師に判断される「症状固定」に至りました。

そして、その後も後遺症が残りそうなので、後遺障害認定を受けることを考えることになりました。

その後、Aさんは、Bさん側の保険会社と示談をしましたが、保険会社から提示される示談金の額にどうしても納得できません。保険会社と交渉を重ねても折り合えず、Aさんは裁判を起こすことも考えています。

このケースで考えると、Aさんが弁護士に相談するタイミングとしては、主に次の5つのタイミングが考えられます。

  • 病院で診断を受けたとき
  • 保険会社から治療費打ち切りを言われたとき
  • 症状固定のとき
  • 保険会社から納得できない示談金を提示されたとき
  • 示談がまとまらず裁判などになりそうなとき

では、それぞれの相談タイミングごとに、弁護士に相談した場合のメリットをみていきましょう。

2.相談のタイミング

(1) 病院で診断を受けたとき

病院で診断を受けることで、交通事故によって生じた怪我の程度や内容といった被害の状況をうかがい知ることができるタイミングです。

このタイミングでAさんが弁護士に相談したときには、弁護士は、Aさんに代わってBさんやBさん側の保険会社との交渉を行います。

ですから、Aさんは治療に専念できると共に、Bさん側と交渉をする精神的ストレスから解放されるというメリットがあります。

また、Aさんの治療に関しても、弁護士は後遺障害等級認定を受けることも見据えて、治療の方針等についてもアドバイスできるというメリットもあります。

(2) 保険会社から治療費打ち切りを言われたとき

残念なことではありますが、加害者側の保険会社から一般的な治療期間で治療を打ち切るように言われ、もし治療を打ち切らなければ今後の病院への治療費の支払いはストップする、などと対応されることもあるのが現状です。

この治療費打ち切りの背景には、自社の利益を考えて、自社の支出を出来るだけ減らしたいといった保険会社の思惑があります。

しかし、怪我の治り具合には個人差があり、治療を止めてしまえば症状が悪化することもあるだけでなく、再通院した場合の治療費は原則自己負担になってしまう、請求できる慰謝料額なども減少する、後遺障害等級の認定を受けることが難しくなる、といったデメリットがあります。

ですから、症状が残っており、治療を継続した方がよい場合であれば、保険会社と治療継続の交渉をして治療を継続していかなければなりません。

このタイミングでAさんが弁護士に相談したときには、弁護士は保険会社と確実に交渉して、適切な治療期間を確保します。そして、治療期間が適正に確保されることで、Aさんは大幅な示談金の増額が見込めるというメリットがあります。

(3) 症状固定のとき

症状固定と医師が判断すると、後遺症が残る場合には、後遺障害等級の認定を受けることで、後遺障害慰謝料や逸失利益(後遺障害がなければ得ることのできた収入などを補償するもの)を請求できるようになります。

ただ、後遺障害等級の認定にあたっては、被害者側で十分な資料を用意して申請しなければなりません。

認定は原則として書面審査になるので、同じ症状があったとしても、提出する書類の内容によっては、認定が受けられる場合と認定が受けられない場合があります。

このタイミングでAさんが弁護士に相談したときには、弁護士はどういった書類内容が認定を受けやすいかを知っているので、必要な検査や書類についてのアドバイスができます。

ですから、Aさんが後遺障害等級認定を受けることができる可能性が高まるというメリットがあります。

(4) 保険会社から納得できない示談金を提示されたとき

示談金額は、治療が終了した後に保険会社から提示されることがほとんどです。しかし、保険会社から提示される金額は、裁判になった場合に決着する金額より少ないものです。

これは、保険会社が提示する金額は、任意保険会社が独自で作成する基準がもとになっており、裁判例をもとにして作成される基準よりも低く作られている基準から算出されているためです。

このタイミングでAさんが弁護士に相談したときには、弁護士はAさんに代わって、裁判例をもとにして作成される基準で保険会社と交渉します。

そして、弁護士が交渉することで、保険会社は裁判例をもとにした基準で算出した金額に近い示談金額であっても示談を受け入れてくれます。

なぜなら、保険会社としても、裁判などには発展させたくないという思いがあり、裁判になってもAさんが勝てる見込みのある示談金額を弁護士が提示していることが分かるので、示談で早期に解決してしまおうと考えるためです。

ですから、Aさんは、示談金を大幅に増額できるとともに、早期に示談の段階で解決につながる可能性が高まるというメリットがあります。

(5) 示談がまとまらず裁判などになりそうなとき

Aさんは、Bさん側の保険会社と示談がまとまらず揉めてしまった場合などには、訴訟を起こして裁判で決着をつけるという方法があります。

ただ、裁判になっても、Bさん側の保険会社には顧問弁護士などもいるので、Aさん個人で立ち向かうのは無謀なことともいえます。

ですから、そういった場合には、Aさんも弁護士に相談して裁判に臨む方が賢明です。

このタイミングでAさんが弁護士に相談したときは、弁護士は裁判のプロフェッショナルとして専門的見地からAさんの弁護活動をします。そして、Aさんにとっては、最大限有利になるように弁護してもらえるというメリットがあります。

3.ベストな相談タイミングはいつなのか

ここまで、交通事故に関する弁護士への相談タイミングとタイミングごとのメリットをみてきましたが、結局ベストな相談タイミングはいつなのでしょうか?

その答えは「出来るだけ早い段階のタイミングがベストな相談タイミングといえる」です。

ですから、このケースでは、Aさんは「病院で診断を受けたとき」がベストタイミングといえます。

というのも、早めに相談しておけば、そのタイミング以降に生じること全てに弁護士が関与して解決につなげていくことができるためです。

また、相談タイミングが早ければ、必要な治療や検査などを計画的に行うことができるので、後遺障害等級の認定を受けることができる確率をあげることができます。

つまり、先を見越した行動ができるため、確実に示談金を増額させることができます。

しかし、早く弁護士に相談すると、それだけ弁護士費用もかかってしまうのでは、といった金銭面の心配も出てくることでしょう。

こういった場合には、弁護士費用特約がとても役に立ちます。

この特約は、一般的には300万円程度までの弁護士などへの法律相談費用、弁護士費用を保険会社が支払ってくれるというものです。

ですから、ご自身やご家族の自動車保険などに、弁護士費用特約という特約が付いているかどうか確認すると良いでしょう。

そして、この弁護士費用特約が利用できるのであれば、経済的な面の心配をすることなく弁護士に相談することができるので活用すると良いでしょう。

弁護士に相談すれば、示談金の大幅アップにもつなげることができるので、金銭的な面においては最も理想的に解決できるといえます。

4.交通事故の示談交渉は早めに弁護士へ相談を

ここでは、交通事故に関して弁護士へ相談するときに、ベストな相談タイミングはいつなのかを説明してきました。

結論としては、出来るだけ早い段階の相談タイミングがベストだということが分かりました。しかし、どのタイミングであっても、弁護士に相談するメリットは十分にあります。

ですから、弁護士に相談しようと思ったそのときから、出来るだけ早く弁護士に相談するように心がけると良いでしょう。そして、その際にはぜひ弁護士費用特約を活用していきましょう。

交通事故の示談交渉は、お気軽に泉総合法律事務所へご相談下さい。

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