債務整理

自己破産の実際のデメリットを調布市の弁護士が解説!

債務整理の手段として最も強力なのは、借金を原則としてゼロにできる「自己破産」なのですが、一般的な負のイメージからか、「自己破産は避けたい」という考えの方は多いのではないでしょうか。

漠然とした心理的なハードルがあり、「自己破産」を避け、「任意整理」や「個人再生」を選択したいという方が多い印象ですが、このコラムでは、実際の自己破産のデメリットを確認していきます。

ネット上では、自己破産のリスク・デメリットが誇張して記載されていることも多いです。
どうか、このコラムにおいて実際の自己破産のデメリットを正しく理解した上で、破産の決断をしていただければと思います。

1.自己破産のデメリット

自己破産は、借金を原則としてゼロにできる唯一の債務整理方法です。その代わり、持ち家や20万円以上の価値がある車・財産がある場合は、原則としてこれを処分して、債務者に分配しなければなりません。

もっとも、99万円以下の現金や、家具家財などの生活必需品手元に残すことができますので、破産したからといって路上生活を強いられるわけではありません。
家賃が支払えるのであればアパート等で暮らし続けることも可能です。

なお、他の借金を圧縮することにより住宅ローンの支払いを継続できるのであれば、持ち家を失うことなく「個人再生」を行うことも検討できます。詳しくは弁護士にご相談ください。

【公租公課について】
なお、「自己破産」「個人再生」「任意整理」のどの債務整理手続を取っても、「公租公課」、すなわち、各種の税金や社会保険料(年金保険料や健康保険料)については、その支払いを免除・減額したりすることはできません。
公租公課については、引き続き支払い続ける必要があるのです。

上記の通り、自己破産の最大のデメリットといえば「財産の処分」なのですが、この他に破産の手続を取ることの主なデメリットは以下の通りです。

  • ブラックリストに登録される
  • 資格制限により一定期間の資格が制限される
  • 官報に掲載される

詳しく見ていきましょう。

2.ブラックリストへの登録について

自己破産だけでなく、「任意整理」や「個人再生」でも、手続きを開始すると「ブラックリスト」へと登録されてしまいます。
そのため、5年~最長10年程度の間、新たなクレジットカードが作れなくなったり、借入ができなくなったり、ローンが組めなくなったりします。

しかし、この点はデメリットというよりも、借入等ができなくなる状況を強制的に作り、「借金に頼ってしまう状況からの立ち直りのきっかけの期間にする」という意識を持っていただければと思います。

なお、奨学金や賃貸借の保証人になれないという点は、機関保証に対応している業者を探すか、家族や親戚など他の誰かに頼んで保証人になってもらうことで、その不都合を回避できます。

3.資格制限について

自己破産を行うと、手続きの開始から免責(借金がゼロになること)決定が確定するまで「資格制限」があります。
しかし、制限される職業は、士業、宅建業者や警備業、保険外交員等の一部の職業だけです(一部を除き公務員は制限されません)。

従って、自己破産によって収入が途絶えてしまう方も、そう多くはないと思われます。

また、資格制限のかかる職に在職している場合でも、その制限は免責が確定するまでの数ヶ月間のみです。それを過ぎれば、再度同じ職業に就くことができます。

なお、自己破産を原因として解雇をすることは認められていません。この場合、不当解雇として争うことができます。

自己破産における免責と復権

[参考記事]

自己破産は「免責」で借金が0になり「復権」できる!

4.官報について

裁判所を利用した債務整理手続である「個人再生」、「自己破産」の場合、いずれも、官報には載ってしまいます。

しかし、官報に氏名と住所が掲載されることで、債務整理手続を行ったことが職場や知人などの周囲に明らかになることはほとんどありません。
官報を日常的に閲覧している方はほとんどいないでしょうし、莫大な官報の情報の中から一つの名前を探すことは非常に困難です。

よって、官報についても過剰に心配する必要はないと思われます。

5.自己破産に対する心理的ハードルを弁護士が解消します

以上、おおまかな破産のデメリットを見ていきました。
弁護士に相談に来られる方の中には、「自己破産すると仕事を辞めなければならない」「戸籍に載る」「選挙権が制限される」といった不安を抱いている方もいます。実際には、そういったことは一切ありません。

これらの抽象的なイメージが、自己破産に対する漠然とした心理的ハードルの原因になっているのでしょう。

自己破産に対するイメージと噂~その噂は本当か、誤解なのか~

[参考記事]

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借金で精神的に落ち込んでいる方で、抽象的に「自己破産」あるいは「弁護士」という響きに二の足を踏んでいるようのであれば、それは非常に勿体ないことです。
心理的なハードルは高いかもしれませんが、自己破産による借金問題の解決は、泉総合法律事務所へ是非ともご相談下さい。

自己破産・個人再生・任意整理・法人破産など、どのような借金問題であっても弁護士が一緒に適切な解決方法を考えますので、どうか安心していただければと思います。

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